FIREした元総合商社マンから学ぶMBA式ライフシフトコーチング

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ホワイトな職場ほど若手が離職する現象について考える


働き方改革によって若者の離職率が上昇しているという記事を読みました。

gendai.media

記事の概要

2022年末に『日経新聞』が掲載した「職場がホワイトすぎて辞めたい 若手、成長できず失望」という記事が話題となり、ホワイト企業での勤務に失望し、離職する若者が増えていることが注目されています。リクルートワークス研究所の調査によれば、大手企業の新入社員の36%が「職場がゆるい」と回答し、「すぐにでも退職したい」と考えている人も16.2%いるとのことです。

なぜ若者たちはホワイトな職場から離れていくのでしょうか。Great Place to WorkR Institute Japan 代表取締役社長の荒川陽子氏は、法律の整備やキャリア教育の強化など、さまざまな時代の変化が影響していると指摘しています。一方で、職場がホワイト化しても、若者たちが求めるやりがいを感じられる環境が整っていないことが問題となっています。

荒川氏は、新人社員の成長意欲を見極め、次の3つのポイントを押さえることで若者たちがモチベーションを保ち、成長できる環境を作ることができると提言しています。

  1. まず、若手社員が安心して自分の考えを話せる環境作りが大切です。心理的安全性を確保することで、お互いに信頼関係が築かれ、生産性が高まるとされています。
  2. 二つ目は、難易度の高い仕事を任せてモチベーションを上げることです。ただし、本人の強みや特性を考慮して仕事を振ることが大切です。若手社員にチャレンジングな仕事を任せることで、成長の機会を提供し、やりがいを感じさせることができます。
  3. 三つ目は、若手の価値観や行動スタイルを理解して働きかけること。今の若い世代は、個性や多様性を重視する教育を受けており、中高年代の価値観とは根底から異なります。彼らの価値観を尊重しつつ、会社の文化や組織の一員として働く意義、目的を伝えていくと、自社で働く“誇り”を持つきっかけになるはずですという荒川氏のアドバイスを受けて、若手社員の育成に注力することが求められます。

また、企業側も若手社員の離職防止策として、やりがいを感じられる環境づくりを進める必要があります。例えば、社員が自身のスキルアップや興味のある分野に挑戦できるような制度を設けることや、チャレンジングなプロジェクトに積極的に参加できるような機会を提供することなどが挙げられます。さらに、社員の意見やフィードバックを積極的に受け入れることも大切です。そのためには、社員が意見を言いやすい雰囲気を作ることが必要不可欠です。

若者の離職率の増加は、企業にとっても大きな問題です。しかし、ホワイト化によって改善された労働環境が、若手社員にとってはやりがいのない環境となってしまったことが原因であることも事実です。若手社員のやりがいを育むためには、企業としての取り組みだけでなく、管理職層の意識改革も必要不可欠です。若手社員の成長を促し、やりがいを感じられる環境づくりに注力することが、企業にとっても社員にとってもプラスになるでしょう。

キャリアデザインの観点から

中堅の管理職層は、若手社員の成長を促すことが求められます。その一方で、自身のキャリアデザインも重要な課題となります。若手社員の育成と自身の成長を両立するためには、以下の点に留意することが重要です。

まず、自分自身のキャリアビジョンを明確にすることが必要です。どのような方向性で自分自身が成長していきたいのか、どのような能力を身につける必要があるのかを具体的に考えることが重要です。その上で、若手社員の成長と自身の成長を同時に促すことができる業務を見つけることが求められます。若手社員に自身が持つノウハウや経験を伝えることで、自身のスキルアップにもつながります。

また、若手社員の成長に対して、自身が積極的に関わることも大切です。メンター制度や、定期的なワンオンワンの時間を設けることで、若手社員とのコミュニケーションを深めることができます。その上で、若手社員の成長のプロセスを共有し、フィードバックを行うことで、自身の成長にもつながることが期待できます。

最後に、自分自身が経験してきたことや、これまでのキャリアアップの道筋などを、若手社員に共有することも重要です。若手社員が自分自身のキャリアデザインを考える上で、自身の経験が役立つことがあるかもしれません。その上で、自身が過去に行ってきたキャリアアップの取り組みや、成功事例などを共有することで、若手社員の成長を促すことができます。

中堅の管理職層にとって、若手社員の育成と自身の成長を同時に促すことは容易ではありません。しかし、自身のキャリアデザインを明確にし、若手社員と積極的に関わり、自身の経験や成功事例を共有することで、両立を図ることが可能ではないかと思います。

 

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