「暇を持て余すのは年収の高い人ではない」という記事を読みました。
記事の概要
「新幹線もホテルも平日から予約でいっぱい…暇を持て余すのは『年収の高い人』ではない“意外な背景”」という記事を読んで、日本の現代社会において、ストックで生きる富裕層と貧困層の間に深刻な格差があることが明らかになっています。
記事では、高齢者の増加が原因であると思われる暇な人が多い光景を目撃したと書かれていますが、実際には、長年にわたって高収入を得られるストックを持っている人々が増加していることが背景にあります。
野村総合研究所の調査によると、保有資産が5億円以上の超富裕層は、わずか9万世帯で、保有額合計は105兆円にも達しています。また、保有資産が1億円以上5億円未満の富裕層は、全世帯のわずか2.7%にあたる約139.5万世帯で、保有額は259兆円にも達しています。一方で、日本人の6人に1人にあたる約2000万人が年収で127万円以下の貧困層に陥っているとされています。
このような格差が深刻化する中で、サラリーマンの世界も完全に二極化しており、良い学校を出て、内部留保の厚い良い会社に入れば、会社を辞めない限り、恙ない人生を送ることができてしまうといいます。
記事は、日本が資本主義の欠点である幸運を不平等に分配してしまうということを指摘しています。また、この問題が深刻化すると、社会不安や不満が高まり、社会的な動揺が生じる可能性があるとも指摘されています。
今後は、格差の是正や社会の公正性の向上に取り組むことが必要であり、政府や企業、一人ひとりが自己責任を果たすことが求められるでしょう。
ファイナンシャルデザインの観点から
この記事からは、日本社会において資産格差が広がっていることが指摘されています。ストックとしてこれだけの資産を持っている人々は、時間と場所の自由を手に入れています。一方で、フローの収入に頼るサラリーマンの世界も完全に二極化しており、良い会社に入れば恙なく人生を送ることができる一方で、貧困層も存在しています。
こうした状況を考えると、どちらが良い生き方なのかというのは個人的な価値観によって異なるでしょう。しかし、資本家としての生き方を選択することが容易ではないことも事実です。資本を持っているからといって自由気ままに暮らせるわけではなく、その資本を維持するためにはリスクや責任を負わなければなりません。また、資本を増やすためには投資や事業展開などのリスクを負う必要があります。
一方で、サラリーマンとしての生き方を選択することも容易ではありません。日本の労働環境は、過剰な労働時間やストレスなどが問題とされており、これによって健康を損なうこともあります。また、現代社会においては、サラリーマンでも失業や再就職の可能性があるため、安心して生活できるわけではありません。
つまり、どちらの生き方にもメリット・デメリットがあり、個人の価値観によって異なるということです。しかし、社会全体としては、資産格差が広がりすぎることで、中間層が失われ、貧困層が増えることは望ましくありません。より公平で持続可能な社会を実現するためには、資本主義が持つ欠点を解消し、社会的な格差を縮めるような政策が必要であると言えるでしょう。
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