投資家というのはサラリーマンとは異なる思考を持っていると常々感じているのですが、その具体的な違いをご紹介していきます。
投資家としての指標:運用金額 X 利回り
サラリーマンは評価によって給与が増えたり減ったりします。つまり評価をいかに上げるかが指標となるのですが、投資家には評価という指標はありません。
投資家としての指標はシンプルなのですが、運用金額 X 利回りということになります。まずはこの指標の違いを押さえておくが大事だと思います。
運用金額
運用金額は実際に投資に回している金額なのですが、通常は運用に回す前に手元に残しておく貯金を貯める必要があります。手元に必要な金額を十分に備えた上で、溢れてきた金額が投資に回せる金額となりますので、投資をスタートする時点で相応の貯金を持っており、そのような貯金ができるということは相応の倹約生活が身についているということとなります。
投資実践が進むほど投資に回せる金額を拡大していくために倹約が進むという現象が相応に発生します。
利回り
投資家は実は自分自身の利回りについて物差しを持っているものです。
具体的には、投資家は自分が投資していて実際にリターンを得ている具体的利回りを持っていて、新たな投資機会を見つけた場合、自身の利回りと新たな投資機会の利回りを比較し、乗り換えるのか、或いはポートフォリオとして両方とも投資するのか、を判断する、という思考パターンで考えることになります。
シャープ・レシオ
シャープ・レシオとはリターン÷リスクで表される指標です。
複数の投資機会を比較するときに、少ないリスクで多くのリターンがあるのが良いので、その効率性をシャープ・レシオで判断できるようになります。
そのため、とても重要な指標です。非常にリターンが巨大でもリスクも巨大だったら意味ない、効率が悪いということを判断できるようになります。
ポートフォリオ
複数の投資機会に自分の資産をどのように割り振って行くのか、その組み合わせの事をポートフォリオといいます。
商社が複数のビジネスを行い続けるのもポートフォリオの考えに基づくものです。もし最も儲かるビジネスに全てのリソースを集中すれば更に収益性や利益は向上するのですが、何かリスクは発現すると一気に悪化するので、複数のビジネスを行うことで事業収益のブレ幅を少なく出来る、より安定的に収益を得ることができるようになります。
実際に投資家の立場になると、この安定性という観点がとても重要だということも肌感覚で分かるようになります。
まとめ
幾つか指標を挙げましたが、特に「自分自身の利回り」を把握していることが投資家として重要だと思います。
もし「自分自身の利回りは何%ですか?」と聞かれても、サラリーマンだったら普段考えている人は少ないので即答出来る人は少ないと思いますが、投資家というものは1%でも向上出来る方法はないものか等常々考えているので即答出来る人が多いと思います。
自身の利回りは何%なのか、そのリターンを得るために取っているリスクを下げる方法はないものか(その一つの方法がポートフォリオなのです)、ということを必死に考えて情報収集しているのが投資家という人種なのだと思っています。
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